日常的な分析業務における JIS 並びに ISO 規格の利用
- 表面分析実用化セミナー '22 -

2022年10月
主催:一般社団法人 表面分析研究会
協賛(予定を含む):日本表面真空学会
応用物理学会
日本分析化学会
日本金属学会
表面技術協会
日本顕微鏡学会
日本分析機器工業会

 表面分析に関する国際規格は国際標準化機構(ISO)で議論され,国際的な合意のもと現在では72件のISO規格 が成立し,これらISO規格のうち33件は日本の国家標準である日本工業規格(JIS)として翻訳されています.JIS 規格やISO規格で取り扱われている事項は,表面分析装置のメンテナンスや試料の取り扱い,各種材料の分析法, 計測データの処理,測定結果の報告など多岐にわたっています.
 ところで日常の分析業務においてこれらの規格はどの程度利用されているのでしょうか?装置のメンテナンス 時に行われるもの,測定ソフトや解析ソフトに組み込まれているものも多く,ユーザーにとっては直接目に見え ないところで利用されている規格も多数あります.またJISやISO規格ではなく,各部署に伝わる技術やノウハウ, 社内標準に従って業務が行われる場合も多く見られます.しかしながら,産業のグローバル化に伴って分析評価 の重要性が世界的に再認識され,国際標準に従った分析評価(測定・解析・報告)が不可欠となっています.さ らに現在注目されているビッグデータ解析,AIによる材料・デバイス開発においてはデータの再現性や信頼性が 最重要項目であり,JISやISO規格に従った分析評価が必須となります.
 そこで表面分析研究会(SASJ)では,JIS及びISO規格に関する実用的なセミナーを2010年より開催しています.本年度も,分析の実務担当者の意見をもとに選定した,日常の分析業務において高い信頼性と再現性で高精 度な分析を行うために不可欠である規格やユーザー自身が知っておくべき規格を中心に解説します.講師には,現在分析の実務に携わっている方を中心にお迎えし,実用的な「聞けば使えるセミナー」を目指します.
 本セミナーでは,各規格を理解するために必要な基本事項の説明から実際の使い方まで実用的な観点から各規 格に合わせた解説を行い,日頃の分析業務へ直接生かせるような講演を行います.さらに一昨年度からの新たな取り組みとして,実技を通して規格に記載されている手順等を学べる実習も取り入れることとしました.そのため,これまでに受講いただいた講義に比べ,より実用的な講義となっております.ぜひ企業,研究所等の現場で 実際に表面分析に携わっておられる方々に参加していただき,日常業務に役立てていただきたく存じます.
 なお,各講演の概要等の詳細は順次Webへ掲載して参りますので,適宜Webページでご確認ください.

日時:
2022年12月6日(火) ~ 12月7日(水) 10:00-17:00
開催方法:
オンラインと会場のハイブリッド開催
開催場所:
Shimadzu Tokyo Innovation Plaza(株式会社島津製作所殿町事業所)
〒210-0821 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25-40 TEL:044-201-8701
アクセス:下記webをご参照ください。
https://www.king-skyfront.jp/access/
プログラム(予定):
12月6日(火)
  • 10:00 ~ 11:201. 各手法共通-分析試料の前処理と取り付けに関する指針
      (JIS K 0154:2017, ISO 18116:2005)
      各手法共通-分析前の試料の取り扱い(ISO 18117:2009)
      -正しい結果を得るための試料の取り扱い-
    山内 康生(矢崎総業株式会社)
  • 11:20 ~ 12:402. AES & XPS-空間分解能の決定(ISO 18516:2019)
      AES & XPS-空間分解能,分析領域及び分析器から見える試料表面領域の決定
      (ISO/TR 19319:2013))
      -空間分解能と分析領域を知るために-
    齋藤 健(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社)
  • 12:40 ~ 13:40昼食
  • 13:40 ~ 14:403. XPS-帯電制御と帯電補正に用いた手法の報告方法(ISO 19318:2021)
      -絶縁物の正しいXPS分析-
    高野 みどり(パナソニック インダストリー株式会社)
  • 14:40 ~ 14:50休憩
  • 14:50 ~ 15:504. AES-帯電制御と帯電補正に用いた手法の報告方法(ISO 29081:2010)
      -絶縁物の正しいAES分析-
    荒木 祥和(株式会社日産アーク)
  • 15:50 ~ 16:30帯電制御のための試料取り付け実習
  • 16:30 ~ 17:00全体討論
12月7日(水)
  • 10:00 ~ 11:205. XPS-薄膜分析の結果報告(ISO 13424:2013)-正しい薄膜分析-
    松村 純宏(ウエスタンデジタルテクノロジーズ合同株式)
  • 11:20 ~ 12:406. AES & XPS-均質物質定量分析のための実験的に求められた相対感度係数の使用指針
      (JIS K 0167:2011,ISO18118:2015)-均質物質の正しい定量分析-
    永富隆清(旭化成株式会社)
  • 12:40 ~ 13:40昼食
  • 13:40 ~ 15:007. SIMS-S-SIMS における相対強度軸目盛の繰り返し性と恒常性(ISO 23830:2008)
      SIMS-単一イオン計数飛行時間型分析器の強度スケールの線形性(ISO17862:2013)
      -正しい2次イオン強度計測のために-
    飯田 真一(アルバック・ファイ株式会社)
  • 15:00 ~ 15:10休憩
  • 15:10 ~ 16:308. SIMS-ToF-SIMS における質量軸校正(ISO 13084:2018)
      -正しい二次イオン質量を得るために-
    伊藤 博人(コニカミノルタ株式会社)
  • 16:20 ~ 16:30休憩
  • 16:30 ~ 17:00全体討議
参加費:
参加費(2日間)参加費(どちらか1日)
SASJ会員 25,000円15,000円
学生:15,000円10,000円
協賛学協会会員:30,000円20,000円
その他:35,000円25,000円
※ 入会手続き中も会員扱い.入会金,年会費無料.
入会はWeb(http://www.sasj.jp/join.html)からお願いします.

参加申込:
お申し込みは本ページ上方の「参加申し込み」タブからお願いします.

お願い

参加申し込み締め切り後のキャンセルに関しましては,誠に勝手ながら参加費の払い戻しは致しません.御都合が悪くなった場合には,代理の方の参加をお願い致します.

参加申込締切 :
2022年11月23日(水)
質問 :
講義内容に関して質問があれば,下記問い合わせ先まで電子メールにてご連絡ください.
セミナー当日に講師の先生からご回答いただくようにいたします.
問い合わせ先:
表面分析研究会ISOセミナー担当 荒木 祥和(株式会社日産アーク)
E-mail:
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