日常的な分析業務における JIS 並びに ISO 規格の利用
- 表面分析実用化セミナー '17 -

2017年8月
主催:一般社団法人 表面分析研究会
協賛:公益社団法人 日本表面科学会
一般社団法人 日本真空学会
公益社団法人 応用物理学会
公益社団法人 日本分析化学会
公益社団法人 日本金属学会
一般社団法人 表面技術協会
公益社団法人 日本顕微鏡学会
一般社団法人 日本分析機器工業会

 表面分析に関する国際規格は国際標準化機構(ISO)で議論され,国際的な合意のもと現在では66件のISO規格が成立し,これらISO規格のうち25件は日本の国家標準である日本工業規格(JIS)として翻訳されています.JIS規格やISO規格で取り扱われている事項は,表面分析装置のメンテナンスや試料の取り扱い,各種材料の分析法,計測データの処理,測定結果の報告など多岐にわたっています.
 ところで日常の分析業務においてこれらの規格はどの程度利用されているのでしょうか?装置のメンテナンス時に行われるもの,測定ソフトや解析ソフトに組み込まれているものも多く,ユーザーにとっては直接目に見えないところで利用されている規格も多数あります.またJISやISO規格ではなく,各部署に伝わる技術やノウハウ,社内標準に従って業務が行われる場合も多く見られます.しかしながら,産業のグローバル化に伴って分析評価の重要性が世界的に再認識され,国際標準に従った分析評価(測定・解析・報告)が不可欠となっています.さらに現在注目されているビッグデータ解析,AIによる材料・デバイス開発においてはデータの再現性や信頼性が最重要項目であり,JISやISO規格に従った分析評価が必須となります.
 そこで表面分析研究会(SASJ)では,JIS及びISO規格に関する実用的なセミナーを2010年より開催しています.本年度も,分析の実務担当者の意見をもとに選定した,日常の分析業務において高い信頼性と再現性で高精度な分析を行うために不可欠である規格やユーザー自身が知っておくべき規格を中心に解説します.講師には,現在分析の実務に携わっている方を中心にお迎えし,実用的な「聞けば使えるセミナー」を目指します.
 本セミナーでは,各規格を理解するために必要な基本事項の説明から実際の使い方まで実用的な観点から各規格に合わせた解説を行い,日頃の分析業務へ直接生かせるような講演を行います.さらに昨年度からの新たな取り組みとして,実技を通して規格に記載されている手順等を学べる実習も取り入れることとしました.そのため,これまでに受講いただいた講義に比べ,より実用的な講義となっております.ぜひ企業,研究所等の現場で実際に表面分析に携わっておられる方々に参加していただき,日常業務に役立てていただきたく存じます.
 なお,各講演の概要等の詳細は順次Web へ掲載して参りますので,適宜Web ページでご確認ください.

日時:
2017年12月7日(木) ~ 12月8日(金) 10:00-17:00
場所:
機械振興会館 会議室B3-2
〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 TEL: 03-3434-8216
アクセス:下記webをご参照ください。
http://www.jspmi.or.jp/kaigishitsu/index.html
プログラム(予定):
12月7日(木)
  • 10:00 ~ 11:201. SIMS-S-SIMS における相対強度軸目盛の繰り返し性と整合性(ISO 23830:2008)
      SIMS-単一イオン計数飛行時間型分析器の強度スケールの線形性(ISO17862:2013)
      -正しい2次イオン強度計測のために-
    飯田真一(アルバック・ファイ(株) 分析室)
  • 11:20 ~ 12:402. SIMS-ToF-SIMS における質量軸校正(ISO 13084:2011)
      -正しい二次イオン質量を得るために-
    伊藤博人(コニカミノルタ(株) 開発統括本部 要素技術開発センター 解析グループ)
  • 12:40 ~ 13:40昼食
  • 13:40 ~ 15:003. XPS-薄膜分析の結果報告(ISO 13424:2013)-正しい薄膜分析-
    吉川英樹((国研)物質・材料研究機構)
  • 15:00 ~ 16:204. AES & XPS-均質物質定量分析のための実験的に求められた相対感度係数の使用指針
      (JIS K 0167:2011,ISO18118:2015)-均質物質の正しい定量分析-
    永富隆清(旭化成(株) 基盤技術研究所)
  • 16:20 ~ 16:30休憩
  • 16:30 ~ 17:00全体討議
12月8日(金)
  • 10:00 ~ 11:205. 各手法共通-分析試料の前処理と取り付けに関するガイドライン
      (JIS K 0154:2017, ISO 18116:2005)
      各手法共通-分析前の試料の取り扱い(ISO 18117:2009)
      -正しい結果を得るための試料の取り扱い-
    松村純宏((株)HGSTジャパン)
  • 11:20 ~ 12:406. AES & XPS-空間分解能の決定(ISO 18516:2006)
      AES & XPS-空間分解能,分析領域及び分析器から見える試料表面領域の決定
      (ISO/TR 19319:2013))
      -空間分解能と分析領域を知るために-
    齋藤健(サーモフィッシャーサイエンティフィック(株))
  • 12:40 ~ 13:40昼食
  • 13:40 ~ 15:007. XPS-帯電制御と帯電補正に用いた手法の報告方法(ISO 19318:2004)
      -絶縁物の正しいXPS分析-
    高野みどり(パナソニック(株) オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社)
  • 15:00 ~ 16:208. AES-帯電制御と帯電補正に用いた手法の報告方法(ISO 29081:2010)
      -絶縁物の正しいAES分析-
    荒木祥和((株)日産アーク 機能解析部)
  • 16:20 ~ 16:30休憩
  • 16:30 ~ 17:00全体討議
参加者数:
30名限定(定員を超えた場合は締切前に申込受付を締め切る場合があります)
参加費:
参加費(2日間)参加費(どちらか1日)
SASJ会員 25,000円15,000円
学生:15,000円10,000円
協賛学協会会員:30,000円20,000円
その他:35,000円25,000円
※ 入会手続き中も会員扱い.入会金,年会費無料.
入会はWeb(http://www.sasj.jp/)からお願いします.

お願い

参加申し込み締め切り後のキャンセルに関しましては、誠に勝手ながら参加費の払い戻しは致しません。御都合が悪くなった場合には、代理の方の参加をお願い致します。

参加申込締切 :
2017年11月24日(金)
質問:
講義内容に関して質問があれば,下記問い合わせ先まで電子メールにてご連絡ください.
セミナー当日に講師の先生からご回答いただくようにいたします.
問い合わせ先:
表面分析研究会ISOセミナー担当 永富隆清(旭化成(株))
E-mail:
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